辻 石斎

二代目 辻 石斎 × 北大路魯山人 魯山人好 霞蒔絵吸物椀

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二代目 辻 石斎 作 魯山人好 霞蒔絵吸物椀
ろさんじんごのみ かすみまきえ すいものわん

北大路魯山人が大正14年開業の「星岡茶寮」のためにデザインし、二代目 辻 石斎と作り上げた霞蒔絵の入った吸物椀。ただ一つの模様のない漆黒の様相から、蓋をあげることによって現れる霞(違う世界や空間をつなぐと言われる)によって異次元へといざなう趣向をこらしたデザイン。星岡茶寮が霞ケ関の裏手にあたる場所だったので、蓋裏にだけ蒔絵を描く魯山人のなぞかけが感じられる。

こちらは星岡茶寮で使用されていたものが修理品として辻 石斎の元へ持ち込まれていたが、修繕を待たずして不要のものとなったため、そのまま辻 石斎の蔵に眠ることとなったものである。

この椀が制作されたのは昭和20〜30年代であるが、本当のオリジナル品がいつから生産されていたのかは不明である。辻 石斎の蔵から現五代目 辻 石斎により発見された折り紙つきの一品。

※修繕前の保管品のため、使用感と経年の傷がございます。ご理解の上ご購入ください。

※辻 石斎 の蔵出し品のため、真贋の保証された今後二度と出ることのない一品です。



(SIZE)
実寸 (H9.5cm×W12.2cm)


(仕様)
漆塗・霞蒔絵


(生産)
石川県 加賀市 山中町 二代目 辻 石斎


(付属品)
一式でお買い上げの場合にのみ保管に使用されていた桐箱が付属します



(お取り扱いに関して)
漆器を長く使うには、できるだけ毎日使い、洗って拭くことが大切です。
水かぬるま湯、または薄めた中性洗剤で洗い、洗った後は必ず水気を拭き取って下さい。
表面を柔らかな布で磨き上げるようにして吹くことで漆器は艶を放ち、使うほどに美しい色合いになってゆきます。

クレンザーや金たわしで洗うのは厳禁です。(傷の原因になります)
電子レンジで温めない。(内部の水分が飛んでひび割れの原因となります)
直射日光にあてない。(紫外線によって漆が劣化します)
陶磁器や金属器と一緒に洗わない。(ぶつかると傷の原因となります)
食器洗い乾燥機は使わない。(急激な乾燥やアルカリ性洗剤など劣化の原因となります)

屠蘇器や重箱など、年に1・2度しか使わない食器を長期保管する場合、きれいに水気を取るため、
拭いた後に風通しの良い所で2・ 3日陰干ししておくと良いです。
そのあと柔らかい紙に包み箱に入れて保管してください。
湿気のある状態で保存しますとひび割れたり漆がはがれたりしますので、ご注意下さい。

また当店にてお買い求めいただきました辻石斎作品に限りましては修理を承ります。
詳しくはお手数ではございますがお問い合せ下さいませ。


《 漆塗り うるしぬり 》

空気中の塵との戦いの中で行なう上塗の作業と適度な温度と湿度を保った漆風呂と呼ぶ室の中で乾燥させる。 神経のはりつめたきめ細かい手仕事を繰り返し完成する作品は漆独特の艶やかな美しい仕上がり。

《 一閑張 いっかんばり 》

木地に和紙を何重も重ね張り合わせた後に漆で仕上げる日本の伝統工芸。 古くは大陸から伝わり京都で栄えた手法で二代目辻石斎も京都にてその技術を習得し山中に持ち帰った。 防水・補強となる技術のため、煮物をメインディッシュにしていた星岡茶寮の汁物椀に不可欠な要素であった。

《 木地挽き きじひき 》

400年の山中漆器の伝統の中で築かれた職人技のろくろ挽きは糸目挽きに代表される自然の美しさを生かすため、生漆をそのまま木地に摺込み拭きあげる工程を何度も繰り返し、杢の美しさをいかして仕上げます。