Nigel Cabourn
英国の名将、バーナード・ロー・モンゴメリーが愛用したことから、その名を冠された防寒用のコートをベースにしたデザイン。海軍の艦船において甲板作業などに運用されたモデル。モンゴメリーコートは、共有の傘に近い感覚のもので、ガーメントというよりは道具に近い使われ方をしていました。オリジナルはかなり重厚かつ重さのあるメルトンウールを使用したダッフルコートですが、本製品は重厚さは残しつつも軽くてしなやかなウールを使用。表と裏が全く異なるリバーシブル仕様で、色々な着こなしが楽しめる。ナイジェルケーボンのモンゴメリーコート。
メインラインである本製品は、ハリスツイードやベンタイルなど英国伝統の優れた直球素材で構成されたオーセンティックラインに対し、日本でしか生産することのできないスペシャル・ファブリックで構成されています。ベースにした生地に対する緻密な分析、日本にしかない織機、職人の優れた皮膚感覚、門外不出で守られた特殊な技法、そして最新テクノロジー。メインラインがこれまで生み出してきたオリジナルファブリックの中から、また傑作が誕生しました。それが本ファブリックです。基本構造を三重織パイルとしました。表、接結、裏の三層構造です。三重織りは通常、梳毛、すなわち細くしなやかで柔らかいウールを原料とし、トラディショナルなデザインに載る事がほとんどです。本ファブリックは、三重織りにお定まりの繊細なウールではなく、太くしっかりとした紡毛を使用しています。表には英国羊毛、裏のカモフラージュ面にはイベリコウール。これらは共にかさ高感があり、ハリとコシがあることが特徴です。これらの性質によりビンテージ同様の枯れた風合いを引きだしています。イベリコウール面には、染料染めでカモフラージュプリントを施しています。顔料染めに比べ定着率が高いので堅牢度も高くなります。また、適度に柄が沈み落ち着いた雰囲気になります。非常に凝った設計の生地に対して加工をかけます。縮絨、すなわち熱、水分、圧力などによりウール繊維のキューティクルを絡み合わせ、密度を上げる加工です。通常は1〜2回の縮絨、乾燥の工程を、本ファブリックは5回重ねています。加工だけで1ヶ月を要し、この繰り返しの工程においてウール原料の約30%が毛羽として飛び、失われます。その意味でも極めて贅沢な設計と言えるでしょう。しかし、ただでさえ三重織りの立体的な構造を持つ生地に対して、毛羽が抜ける毎に空気が入り込み、エアリーな状態になり、再び縮絨で密度を上げ、乾燥で毛羽が飛び、また空気が入ってエアリーになる。この繰り返しにより、本ファブリックはしっかりと頑丈な生地で、ビンテージ同様の枯れた、粗野なタッチを持ちながら、軽くエアリーな着心地を実現しています。羊毛の素性を正確に理解し、緻密な設計を施し、時間とコストを惜しげもなく投入したスペシャル・ファブリックです。
1949年イギリス生まれ。 17才でニューカッスル・アポン・タイン大学のファッション学科に入学。 ファッションキャリアのスタート地点に立つ。 カレッジの最後の年に自らの会社"CLRICKET CLOTHING LTD."を起ち上げる。 3年後にはパリで行われたメンズウェアショー"S.E.H.M"に出展。ハリス・ツイードを使ったコレクションを発表。 本格的に海外への展開を開始。 1996年ロンドンのコベント・ガーデンにNigel Cabourn一号店をオープン。 ナイジェル・ケーボンのコレクションは現在ふたつのラインで展開されている。 ひとつは日本で生産されている。"Main Line メイン・ライン"。もうひとつがイギリスのメーカーで可能な限りイギリス産の生地を使って生産する"Authentic Line オーセンティク・ライン"である。 どちらもナイジェル自身によるデザインとなっています。
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